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第10回全国夕陽サミットin長崎県西海市―西海宣言

西海宣言

今、私たちがいる場所はちょうど北緯33度です。この北緯33度を夕陽の沈む方向、西へ西へとたどっていくと中国を経て、中東のエルサレムに通じます。北緯33度の夕陽の道は、仏教伝来のルートとともに、そのままキリスト教、イスラム教の聖地へとつながっていっているのです。

そんなことに思い至ると、この地にキリスト教が普及し定着したのは必然なのかもしれません。もしかすると「西方浄土」とともに、人々の瞳には遥か彼方の「西方聖地」が映っていたのかもしれません。

夕陽は365日変わらずやって来ます。誰が見ようが見まいが関係なく規則正しく繰り返されます。でも、私たちが夕陽をぼーっと眺めたり、誰かと一緒に見ていたりすると、一つひとつの夕陽は何かしら意味を帯びてきます。夕陽は人がいてこそ存在しうるものであり、人もまた夕陽から様々な意味を見出そうとしているのでしょう。

現代の私たちは歴史的な事実はもちろん、想像力をかき立てて夕陽に今日的な意味を持たせることができます。領土や宗教による対立も夕陽には関係なく、誰もが等しく夕陽のやさしさに抱かれることができます。そこに、この地の生活に根づいて育まれた食や文化が加味されることによって、誰もが唯一無二に思える夕陽になるはずです。

いつもの夕刻、真紅の宝石のように沈みゆく夕陽と逆方向を見てみましょう。紅く染まっていつもより素敵に見える人がいます。キラキラと輝く家並み、田畑、いろんなもの...。なんだか宝箱のようです。存外、聖地は足元にあったのかもしれません。

長崎・西海の夕陽は、時空を超えた夕陽。そんな夕陽を未来永劫みられるようにし、夕陽が照らす宝も大切に磨いていくことを宣言します。

2012年10月8日


第10回全国夕陽サミットin長崎・西海 参加者一同

宣言文朗読
ホテル咲都 支配人 永田 誠喜