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第10回全国夕陽サミットin長崎県西海市

北緯33度線の奇跡―真紅の宝に出会う瞬間(とき)

夕陽と語らいの宿ネットワーク(岸本一郎会長=滋賀県長浜太閤温泉・浜湖月)は10月8日、長崎県西海市崎戸町のホテル咲都で第10回全国夕陽サミットin長崎・西海」を開きました。サミットはネットワーク会員施設が所在する地域で毎年開催しているもので、今年は「北緯33度の奇跡―真紅の宝に出会う瞬間(とき)」をテーマにシンポジウムや夕陽鑑賞会などが行われ、約80人が出席しました。

ここにしかない夕陽 日本最西端のアピールを

サミットは岸本会長のあいさつで始まり、長崎県の石塚孝副知事、同県議会の瀬川光之議員、西海市の田中隆一市長、三重県の石垣英一副知事があいさつしました。

石塚副知事は「第10回目の記念すべきサミットが初めて九州で開催され、また日本の最西端である長崎・西海で開かれることに感謝します」と述べ「長崎県は日本で最も多く離島を持っています。離島は船で結ばれており、大小様々な島が織り成す景観とクルーズを楽しむことができます。このサミットを契機に、夕陽を活用したツーリズムの取り組みが活発化することに期待しています」と話しました。

続いて瀬川議員、田中市長がそれぞれの立場で祝辞を述べたあと、三重県から出席した石垣副知事は「第7回夕陽サミットは三重県志摩市で開かれましたが、また機会があれば三重県での開催を歓迎します」との鈴木英敬知事のメッセージを伝えました。

次いでネットワーク顧問で俳優の油井昌由樹さんのオープニングトークに続き、パネルディスカッションが行われました。

夕陽サミットin西海
活発に意見が飛び交ったパネルディスカッション

西武文理大学教授の松坂健さん、阿蘇市観光協会西日本地区アドバイザーの佐藤和宏さん、西海市観光課長の玉本泰之さんがパネラーとなり、松坂さんは「夕陽観光は夕陽そのものの美しさを見ることも大事だが、夕陽を大事にしている住民の生き方を感じに来てもらえることは、もっと大事です。夕陽の美しい宿はそれを写真で見せることはやめた方がいい。夕陽の赤い光を浴びて楽しそうなカップルや家族の写真にすべきです」と、訴えました。

佐藤さんは「長崎県は世界遺産登録に向けて努力されていますが、ながさきサンセットロードという夕陽の道沿いには、遺産登録13のうち5つがルート沿いにあります。夕陽と教会群に願いや祈りといった精神面が加われば、魅力的なルートになります」、玉本さんは「元々このルートは地域の人にとって夕陽がきれいなことを誇れるところです」と話しました。

このあとコーディネーターを務めたネットワークの奥坊一広理事(トラベルニュース社)が長崎と友好関係にあるポルトガルのロカ岬はユーラシア大陸の最西端で、そこには「ここに地終わり、海始まる」という有名な碑があることを紹介。ロカ岬は点ですが、ながさきサンセットロードは線と捉え「この地からすべてが始まる」というパワースポットとして位置づけてはどうかと提案しました。松阪さんは「賛成だが、サンセットロードという名称では心に響かない」、佐藤さんは「夕焼け街道といったようにノスタルジーを感じる名称がいい」との発言がありました。

これを受けて玉本さんは「地元の人が地元の言葉で馴染むような表現を考えたい」と話しました。

シンポジウム終了後は都家福助さんの夕陽小咄、第10回全国夕陽サミット宣言「西海宣言」が行われ、来年の開催地は滋賀県長浜市であることが発表されました。

地域大賞と夕陽アートライブ

サミット終了後、参加者はホテル咲都からすぐのところにある北緯33度線展望台へ移動しました。この展望台のずっと先はカサブランカやバグダッドにつながっているそうで、異国ロマンを感じます。

展望台では夕陽をバックに岸本会長から「夕陽と語らいの地域大賞」の表彰状が西海市の田中隆一市長に手渡されました。表彰状は「ながさきサンセットロード推進協議会」に授与したものですが、ロードのほぼ真ん中に位置する西海市へ渡すことになりました。田中市長は「住民の人たちとも相談しながら、サンセットロードの新たな名称も検討していきたいと思います」と話していました。

続いて、夕陽のパワーを得ながらその場で一気に夕陽の絵を描ききる画家の大西孝仁さんの「夕陽アートライブ」が行われました。大西さんの気迫がこもる描き方に参加者もパワーをもらっていたのが印象的でした。

夕陽サミットin西海
夕陽を描く大西さん

夕陽サミットin西海
ホテル咲都の山下社長(左)と大西さん